-----旨い魚貝類の隠れた宝庫があった(P4)-----
山口県・豊北町漁協
観光地化が進む角島
 
角島
江本参事が車で景観の素晴らしい角島大橋を渡り角島へ案内してくれた。御影石造りの灯台の周囲は整備されきれいな公園になっていて“ハマユウの群生地”もある。夏には白い花が咲き乱れ海水浴やキャンプ、遊漁にたくさんの人が集まるらしいが、2月中旬の角島には冷たい風が吹き沖合の座礁船の姿が痛々しく見えた。海ぎわには出稼ぎの海女が暖を取り着替えをしていたという古い休憩所の跡や、石を積み上げて造った祠のような物も残っていた。車道沿いには豊北町の農・林・水産業の特産品を販売する店やドライブインもあり、漁協も出資して水産物の加工品販売に力を入れている。
粟野川のシロウオ漁
 豊北町の中央部を流れる“粟野川”の川原でシロウオ漁が始まっているというので案内してもらった。春を告げる魚“シロウオ”の漁は、産卵のために遡上してくるところを河口付近に仕掛けた網で漁獲する。
シロウオ
清流でなくてはならず、漁期も約1ヶ月と短い。粟野川の水は町の80%の水源を補っているほか“アオノリ”なども獲れ、昔から住民の生活に重要な役目を担ってきた。
 仕掛けの網を覗くと確かに透明なシロウオが入っていて、漁師さんが「食べてみますか?」と“踊り食い”を勧めてくれた。獲れたてのホヤホヤ、しかも貴重な魚をその場でいただくとは何とも贅沢なことだ。せっかくのチャンスなので刺身醤油の入った器の中でピチピチと動いているシロウオを逃げられないように口に運んだ。触感が妙味だった。
 「シロウオは好調、3日で3`獲れた。昔は1日に5〜10`獲れたんだけど」と。相場は`1,700〜1,800円らしい。
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観光地化が進む角島
粟野川のシロウオ漁

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