旬の魚をもっと知る
キンメダイ食ばなし

食材としてのキンメダイ
 眼が大きく、瞳孔が金色をしている所からこの名がつきました。しかも胴体の色が真っ赤な所から祝料理にもタイの代わりに使われておりますが、深海底に生息していろ時は黒色に見え、釣り上げられて太陽に当たると赤い色になるんだそうです。(タイもそうですね)
 日本列島の南方から太平洋、大西洋、インド洋に接している各国々の沿岸添え、ニュージランドやオーストラリアの沖合い深部に多く生息している魚で世界中で漁獲されております。
産卵は夏から秋にかけてですが、美味しい旬はやはり冬です。白身の魚ですが、肉質にも脂肪がのった頃が口当たりがよく、味もまろやかで美味しい魚です。値段は毎日のお惣菜の魚類としては高めなのでご馳走になりますね。
加工品としては肉質に脂肪が含まれている為、蒲鉾にはあまり使われませんが、粕漬け、味噌漬けにして市販されております。料理法は煮付けにすると柔らかい身も締まって美味しく煮あがりますので無難な料理ですが、鍋料理も寄せ鍋やチリ鍋が美味しいです。和風の焼き物も洋風のムニエルも美味しいですね。ことにムニエルはソースや付け合せに野菜類を多分に使っても魚の味が負けません。蒸し物、ポワレ(蒸し煮)は脂肪も抜けますので、他の脂肪の味を加えて味の広がりの楽しみも出来ます。骨もブイヤベースのスープには持ってこいの味、コラーゲンが豊富で口当たり、喉越しが最高です。
栄養素はコラーゲン他、良質の蛋白質を含有しており、脂肪もDHA、EPAを多く含有しており、エネルギーの高い魚です。
 買う時は殆どが切り身なので肉質がピンク系の白さで透き通っているものは鮮度がよく、弾力もあって美味しいです。深海の魚は漁獲してから食べ頃まで、熟成を待った方がよいので料理用に切ったものの鮮度を見極めて購入致しましょう。又、買ったらその日の内に料理した方がよいでしょう。又、大きめの魚の切り身(肉厚で幅も長い)を購入した時は加熱する前に下ごしらえで塩をまぶして暫く置いて洗って使うか、そのまま又は塩をしてから熱湯を通して冷水で洗ってから料理すると身も締まって臭みも抜けて料理が美味しく仕上がります。因みに我が家で粕漬け、味噌漬けを作る時は味噌床にいきなり漬けこんで作ると2〜3日しか持ちません。当座(4〜5日)美味しく持たせるせるには塩をして身を〆てから味噌床に漬けましょう。

キンメダイを使った料理
 ・キンメダイとごぼうの煮物  ・キンメダイと野菜のロール揚げ



旬と産地

この時期が最高!
旬:
 ・ 冬(産卵は釧路以南の太平洋側で6-7月)

分布
 ・北海道釧路沖以南(主に伊豆諸島周辺で捕れる)

水揚げの多い場所
 
  静岡県・神奈川県・東京都・千葉県
  

 




栄養〜キンメダイに多く含まれる栄養と効能〜
栄養素
コラーゲン他、良質の蛋白質
脂肪 DHA、EPA

〜これに効く!〜
皮膚、骨、筋肉、毛髪、血液など体をつくります。
コレステロールを低下
おもに力や熱のもととなる



おいしいキンメダイの見分け方
買う時は殆どが切り身なので肉質がピンク系の白さで透き通っているものが良いでしょう。



キンメダイの漁法
たてなわ釣り漁法
 




全漁連料理教室講師
このページは、全漁連料理教室講師の田口道子先生が旬の魚を使った調理法・料理をご紹介します。