京・丹後の漁村(宮津市地区)
 【宮津市の漁業・漁村の概況】
 宮津市は、人口約2万3千人で、京都府水産事務所、京都府立海洋センター、京都府栽培漁業センター及び日本栽培漁業協会宮津事業場や京都府立海洋高等学校が置かれており京都府における水産関係の行政・研究・教育の拠点としての役割を果たしているほか、日本三景のひとつである天の橋立を有する観光地としても有名な都市です。
 宮津市には、静穏な海域である栗田湾岸に栗田(くんだ)、美しい景観の宮津湾岸に宮津(みやづ)、天の橋立に門戸を閉ざされた阿蘇海岸に溝尻(みぞしり)、若狭湾口の波静かな西岸に養老(ようろう)の4漁協があり、それぞれの海域を生かした漁業が営まれています。
 また、宮津湾岸には、京都府漁連の開設する宮津地方卸売市場があります。

〇栗田漁協・地区の漁業の紹介
 栗田漁協は、栗田半島の東側に位置しており、KTR宮津駅より北東へ車で10分ほどのところにあります。組合員は254人(平成11年末−以下同じ−)で大型・小型定置網、魚類養殖、刺網、延縄、たこつぼ、水視などの漁業が営まれ、イワシ、サバ、アジ、ブリなどの多獲性大衆魚のほか、タチウオ、タコなども水揚げされ、平成11年は約 1,400トン(漁連統計−以下同じ)の漁獲量がありました。
 近年は、関係機関で研究・開発された技術を駆使し、栽培漁業の定着・促進を推進し、実用化へ向けて取り組みが進められております。

マダイ・ブリ等の養殖が行われています 磯根資源の増大を目指し、サザエ・アワビ等の種苗が漁業者の手により放流されます。
京都府立海洋センター・京都府栽培漁業センター・日本栽培漁業協会宮津事業場などの試験研究機関が集まる、まさに京都府における水産研究の中枢拠点となっています。 次代の水産業を担う若人が集う京都府立海洋高等学校。


〇宮津漁協・地区の漁業の紹介
 宮津漁協は、宮津湾の奥岸に位置しており、KTR宮津駅より北西へ車で5分ほどのところにあります。組合員は229人で延縄、桁網、採貝藻などの漁業が営まれ、タイ類、ナマコ、貝類、海藻類などが水揚げされ、平成11年は約90トンの漁獲量がありました。
 近年は、阿蘇海への水道を利用したトリガイ栽培漁業の定着・促進を推進し、実用化へ向けて取り組みが進められております。

漁港には、出漁を控えた漁船が整然と並ぶ。 延縄が盛んな当地では、タチウオがたくさん水揚げされます。
丹後の夏の風物詩「とり貝」。高級食材として人気が高いものです。 ご存知名勝「天橋立」。天高く竜が昇るのごとく阿蘇湾に在位する。


〇溝尻漁協・地区の漁業の紹介
 溝尻漁協は、阿蘇海の北岸に位置しており、KTR宮津駅よりほぼ北へ車で阿蘇海を周回し約20分ほどのところにあります。組合員は58人で採貝、刺網などの漁業が営まれ、阿蘇海に生息するアサリなどの貝類、魚類が水揚げされ、平成11年は約10トンの漁獲量がありました。
 なお、阿蘇海で獲れる「金太郎イワシ」は、丸々と太り、脂もあり、名物として知られております。

漁業と人々の生活が密接に結びついた船屋 阿蘇海ではアサリ漁を中心にウナギ筒などが行われています。阿蘇海におけるウナギ放流の歴史は古く、明治時代より脈々と行われています。
昔ながらの”とも太”と呼ばれる漁船が今も活躍しています。 日本三景の一つ「天橋立」を眺めるもう一つの方法「股のぞき」。まさに竜が天を駆け昇ります。


〇養老漁協・地区の漁業の紹介
 養老漁協は、若狭湾の波静かな西岸に位置しており、KTR宮津駅より北北東へ車で35分ほどのところにあります。組合員は278人で漁協の経営する大型定置網を中心に、組合員個人による大型・小型定置網、延縄、刺網などの漁業が営まれ、イワシ、サバ、アジ、ブリなどの多獲性大衆魚などが水揚げされ、平成11年は約 1,800トンの漁獲量がありました。
 また、当地区では、民宿も盛んで、民宿客に喜んでもらうための遊漁船業が営まれております。

波静かな若狭湾奥部に設置されている漁協自営の定置網漁業は、周年を通じて操業が行われています。 磯根資源の増大を目指し、漁協青年部がサザエ種苗の中間育成を行っています。
漁協自営の大型定置網とともに、個人で行う小型定置網も盛んに行われています。 昭和初期から20年代にかけて当地で盛んに行われていた、煮干加工場跡が現在も点在する。