この日の大敷網は黄アジの大漁
  
波切沖のマアジは、黄アジとも、瀬付きアジとも呼ばれる美味な種類が多い。
 早朝5時のまだ暗いうち、大敷網の漁船に乗せてもらいました。15分ほど走ると漁場に到着。漁労長歴40年という坂中弘さんの指示により、乗組員たちはまったくムダのない動きで、2隻の漁船を寄せて網をせばめていきます。2隻の間隔が10メートルほどになりますと、全員が「セーチェー」と威勢のいいかけ声をあげて網を上げていきます。腕の重みで予測できるのでしょう、「大量だぞ!」という大きな声が飛び交いました。
 
波切の浜では氷水をふんだんに使う。これが魚のおいしさを保つ。
網の中に魚が見え始めました。アオリイカが悠々と泳ぎ、マアジが銀鱗を光らせます。瀬付きアジとも、黄アジとも呼ばれ、味のうるさ方が大喜びする種類です。
 
波切の魚市場では、入札で魚価が決まる。
この日のアジ水揚げ量は1・5トン。干物用以外の多くは、東京市場へと運ばれていきました。「ここでは水揚げから運送まで大量の砕き氷を使う。それが波切の魚の評価を高めているんだ」と胸を張る坂中弘さん。波切漁業協同組合で管理委員を勤める組合員です。

 

-2-
戻る ・・・ 次へ

 

CONTENT
女性網元の干物製造直売店
この日の大敷網は黄アジの大漁
マアジをさばく手際は神業級!
波切の強い潮風が旨い干物を作る
マアジの料理