タイトル写真提供 : 斉藤 高根氏

太古のロマンが薫る島

玄界灘は好漁場が多い

勝本は700隻の漁船を擁する

 玄界灘に浮かぶ壱岐は、南北約17キロ、東西15qのやや南北に長い亀状の島です。福岡県本土と対馬の中間にあり、博多港から76q、呼子港から26q。古くから対馬とともに九州本土と朝鮮大陸大陸を結ぶ交通の要路で、あの「魏志倭人伝」にも一

神々が見守る勝本港

勝本朝市は島の社交場でもある

支国(いきこく)として記されています。壱岐は弘安4年(1281)に蒙古東路軍と江南軍合わせて14万人の大軍が攻め込んできた「弘安の役」の古戦場でもありました。
  太古のロマンと歴史の変遷を刻む139平方qの島は、味覚の島でもあります。壱岐牛、メロン、イチゴなどの農産品に恵まれ、また麦焼酎メーカー7社が、大麦と米麹でくせのない焼酎を作り出し、多くの焼酎党をうならせています。
 しかし壱岐を代表する味が、水産品であることには誰も異論がないはず。なかでも島の北端に位置する勝本町は、ケンサキイカの漁獲量日本一。そんな漁業の町で海藻のカジメ漁が始まったと耳にして、長崎空港から壱岐へと飛びました。

-1-
次へ


CONTENT
太古のロマンが薫る島
カジメ漁を船上から見学
アラメよりも希少で美味
海の神様がくれた贈り物!

取材:野村祐三