ドンコのすまし汁にほれぼれ
  
ドンコは肝がなくては価値がない
 「ドンコ料理のポイント? それはなんといっても肝にあるよ」
 自慢のドンコのすまし汁を作るため、高倉さんが厨房にはいりました。まず包丁の刃先でぬめりとウロコを取り除きます。
「ドンコは一見ウロコがなさそうだけれど、意外に多いんだよ。だからていねいに取ることだね」
 腹を切り開いて、肝を取り出し、ハラワタを取り除きます。水洗いしてから背の両側に切れ目を入れます。沸騰した湯に醤油を加えて味をととのえ、1尾丸ごとのドンコと肝を入れるだけ。およそ5分でミツバを浮かせてできあがりです。
「25センチまでの小型なら1尾丸ごと。大型であれば二枚に下ろす。エラは残しておいたほうが、だしが利いてうまくなるよ」
 大きな肝がドーンとはいったすまし汁を一口すすり、ほかでは味わえない強烈な旨味にほれぼれしました。身は清楚淡泊な味わい、肝は濃厚この上なく、その身と肝が相性のよさを発揮しています。「肝がなくてはドンコ料理とは言わない」とドンコ産地でよく耳にしますが、まさにその通りと再認識したのでした。

 ドンコの下おろし
@包丁でぬめりとウロコを取り除く Aエラブタを開けてエラを指で取り除く(すまし汁のときはエラを取り除かない) B腹を包丁で切り開いて、ハラワタを取り除き、肝を傷つけないように取り出す。 C肝の大きなドンコを選ぶのが、ドンコ料理の決め手

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和名「エゾイソアイナメ」の怪魚
ドンコは夏でもうまい!
漁場は水深50〜100メートル
ドンコのすまし汁にほれぼれ
ドンコの料理