----- 沖合底引き漁船とズワイガニに代表される町(P2)-----
兵庫県・香住町漁協
  →「昭和45〜58年には100d級の沖合イカ釣り専業船が40隻いたが現在はゼロ、沿岸巻網漁船は9カ統あったが1カ統に倒産廃業した。イカ釣りの最盛期は但馬地区だけで100隻が操業し各港がいっぱいだった。価格は1箱8,000〜10,000円だったのが2,000円に下落、今は5〜10dの沿岸漁船だけになった」「底引き漁船はカニ・カレイ・ハタハタを獲っている。80〜90d級の大型は浜田沖・見島沖で操業中で2日後に帰港する」
 カニ漁について聞くと、

吉岡組合長

「ズワイガニの漁場は昔から伝統で受け継いできた各漁労長の専門海域がある。漁場が分散しているから資源保護にはいい」と。ベニズワイガニは800m以深の“カニ篭”漁で境港・香住・新潟に水揚げされる。香住の専業漁船は10隻で漁場は暫定水域ギリギリの隠岐堆だが、「暫定水域内には韓国漁船のカゴやズワイガニ対象の刺し網がいっぱい占拠している」そうで、付近では「韓国船に追っかけられたり物を投げられたりする」と言う。
 吉岡組合長は沖合底引き漁船『共進丸』95dの船主で現在代船建造中。4月に進水し6月には稼働する。「設備投資しないと良い漁はできないし、人と同じ事をやっていたんでは勝てない」と話す組合長の船は、6年前に初めてズワイガニを“活け”で水揚げした船だ。

守山参事

試験的に30尾持ち帰ったらしいが、当時はカニを刺身やシャブシャブで食べることもなかったので「死んでいても活けでも値段は変わらなかった」。その後、2〜3年前からはほぼ100%のカニが活けで水揚げされるようになった。
 但馬地区と呼ばれる兵庫県の日本海側には現在、5漁協(津居山港・竹野浜・柴山港・香住町・浜坂町)があるが平成18年の合併を目指している。「信頼される組合にするためにも組織を大きくする必要がある」「国際会議に出てみると、やはり日本は弱い。強力に主義主張しないとダメだ」「役人はもっと現場に足を運んでほしい」など語ってくれた。



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