----- 歴史漂う天草下島では活魚が目立つ (P5)-----
熊本県・あまくさ漁協
鮮魚セリの魚も動いていた

有江義文本渡市支所長

鮮魚セリ

ワタリガニ

 鮮魚のセリは活魚のセリが終わってから始まる。魚種は様々で見ていると楽しい。ヤズ・タイ・スズキ・アジ・コノシロなどの中にはまだピクピク動いている魚もある。アオリイカ・コウイカ、イセエビ・ウチワエビ、ワタリガニのオス・メス、定置網で揚がったタチウオなど。漁師が「シロダイ(テダイ)は刺身より塩焼きの方が旨い」と言っていた。この辺ではコハダ(コノシロの小さいの)は獲らず、 20cm 位に育ったコノシロを漁獲するようだ。

 鮮魚のセリ人は頭にワイヤレスマイクをつけている。出荷者、品名、数量、落札者を言うと、 2 階で受信した職員がそれをモニターして記帳するシステムになっていて、録音することで間違いを防ぐことにもなるわけだ。“セリ枠”を使いひとまとめずつ移動しながら行われる。枠の中に入れるのはセリ人と札入れをする2人の漁協職員だけで、「仲買人が入ってくると通路の動きが取れなくなる」ことから枠を使用することになった。

 有江義文本渡市支所長によると、「活魚と鮮魚の割合は4対6。各支所に水揚げされた物を集めて持ってくるが、地元で消費できない魚は熊本、阿久根(鹿児島)、福岡、下関、関西に出荷される。水揚げは 10 年前に比べると 30 〜 40 %落ちている。相場は弱い」そうだ。


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