塩分3・5パーセントの甘塩

入札を待つシラス。
入札する仲買人の中に、取材を快諾してくれた小久保一洋さんがいました。
「篠島の仲買人は、全員が加工業者の兼業です。生で入札して、シラス干しやチリメンジャコに加工して出荷しています」
 小久保さんが経営する「かじや」の加工場を見学させてもらいました。まず全自動の釜で、入札したばかりの5籠のシラスをゆでます。平均してゆでるために、釜の中の湯が回っています。これにほぼ5分。次に乾燥機(温風乾燥)に20分ほどかけて、シラス干しの出来上がりです。
「ゆでるときに塩水を使います。このときの塩水濃度で味が決まります。うちでは甘塩の3・5パーセント。機械干ししたシラスをさらに天日干しするときもあります。天日に干すと、味がよくなり、色もきれいになりますからね」
 天日干しにするかどうかは、シラスの大小、季節、天候などの条件を考慮して決めるのだそうです。
入札の前に味見をする仲買人もいる。

1籠単位で入札にかけられる。

シラスを吟味する仲買人兼加工
業者の小久保一洋さん。
身が透き通っている鮮度バツグンのシラス。
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3隻の漁船でシラスを追う
船頭の腕前がものをいう
塩分3・5パーセントの甘塩
味で勝負のシラス干し!