-----外房の海洋性レクリェーション地と共存する沿岸漁業(P3)-----
千葉県・鴨川市漁協
21世紀型漁業を目指す
「魚価は水揚げ以上に下がっている」と田原部長。安値安定状態の続く厳しい時代だが、ここ鴨川市漁協には21世紀型漁業を目指す明るい材料もある。それは県が平成14年度から予算を組んで開始した海洋深層水を利用する取り組みだ。現在、鴨川沖の鴨川海底谷(水深2,000m)の海水を定置網漁船が毎月採集、官民一体となって事業化に向けた調査が進められている。「まだ研究段階だが、海洋深層水を利用できるようになれば魚介類の鮮度保持や付加価値を付けた魚のブランド化ができる」と大きな期待を寄せている。
 また、現在の市場に平行した形で新しい荷捌き場が平成15年3月に完成する。これは主に仲買人が出荷作業をするための集配施設として使用される予定で、現状では入札が終わった後、同じ場所で作業を行っているのを分離するとともに、手狭になってきた市場を改善するためのものだ。

定置網について
定置網の模型
事務所3階の会議室に定置網の500分の1模型が置かれていた。鴨川市漁協の定置網は3基(鴨川2基、江見支所1基)設置されている。ここにあった模型は鴨川のもので、沖合4〜5km、水深36mの場所に平行に2基設置されている。魚がぶつかる入り口の垣網の長さは700〜800mあり、1段箱から水揚げが行われる2段箱までは400〜500mある。「2年前の暮れにサバナゴ(サバの子)が約2ヶ月、毎日100d揚がったのがピーク」だそうだ。定置網漁船は10〜20d級が5隻あり乗組員は40名、水揚げはユニットで行われる。2〜3ヵ月に一度は網に付着した海藻やゴミなどを取り除く掃除、各所の網の点検は常時行っている。
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