人気集めた手作り石けん
 唐丹の婦人たちの合言葉は「きれいな海は、家庭から」でした。台所で使った廃油を何処に捨てるかも問題になりました。石けん運動のもうひとつの取組みは、この廃油を使って、自分たちで石けんを作ることでした。この手作り石けん運動は廃物利用で、海の環境を守るという一石二鳥の効果があると好評でした。
「公民館まつり」では、婦人部オールキャストで手作り石けんの実演を行いましたが、石けんを買う人々の行列が出来てしまいました。用意した264点の手作り石けんは、たちまち売り切れてしまいました。


台所のゴミは捨てない
EM菌を使い生ゴミを堆肥に
 かっては、自家用の肥料として、畑に還元されていた台所の生ゴミも、いまでは厄介物として捨てられ、海を汚す基になっています。これをどうするのか。生活廃水も出来るだけきれいにして流すことも課題になりました。水切り袋に工夫を凝らしたり、米のとぎ汁をそのまま流すことをしないで、お花にかける等、面倒がらずにやってみると誰にでも出来ることでした。釜石市の調査では、「水切り袋が威力を発揮して、川に流れる汚濁物が27%も削減された」と報告されています。海をきれいにするためには、小さいことの積み重ねがいかに大切かを思い知らされたと言います。今取り組んでいるのは、生ゴミを堆肥として使うことです。婦人部では、平成9年に釜石市の清掃事務所長を講師に、「家庭で出来る生ゴミ処理」について勉強会を開きました。この勉強会でEM菌を使って生ゴミを良質の堆肥にすることを知りました。さっそく、婦人部としてEM生ゴミ処理バケツを纏めて買い、やってみることにしました。4年後の昨年の調査では、57人の人たちがME堆肥作りをしていることが分かりました。さらに88人がこれからやってみたいと答えています。
 唐丹の婦人たちは、いま、合成洗剤追放とあわせて、汚れた水を流さないこと、捨てるゴミを少なくすることも海をきれいにすることに繋がると考えているのです。
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台所のゴミは捨てない
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