広がる運動
廃油から手作り石けんに
 婦人たちの海をきれいにする運動は、地域へそして子供たちへと広がっています。
平成8年には、中学校の授業の一環として子供たちが、廃油を使った石けん作りをしました。婦人部の5人が先生となって、手を取って指導したのです。先生方や生徒たちも自分たちも出来る環境保全に強い関心があることも分かりました。地域の海や漁業のことを勉強しようと結成された海洋少年団の子供たちにも石けん作りを体験した貰う機会を作りました。
 平成10年には、地区の商工会が主催する「浜祭り」を盛り上げようと手作り石けんの販売コーナーを設けました。
 平成11年には、サケが遡上する熊切川の上流地区の人たちと交流し、子供からお年よりまでの3世代を対象に石けん作りをしながら川や海の環境保全について話し合いを持っています。唐丹地区では、いま、8割のの家庭人たちが廃油で作った石けんを使っています。しかし、連日のテレビのコマーシャル攻勢のなかで、活動を止めると元に戻るかもしれないという不安を抱えていることも事実です。
 婦人部では、今年も地域の全家庭に「わかしお石けん」を無料で配りました。石けんと一緒に、合成洗剤の害を説くチラシと石けんについてのアンケート
を配っています。石けんを使ってみることで、環境について一緒に考えてみましょうと呼びかけているのです。
 今年の漁協の総会では、参加者に記念品としてわかしお石けんのハンドソープが配られました。地域での石けん利用世帯8割の壁を突破するために婦人たちが中心になった運動はこれからも続きます。
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三陸・唐丹の浜で
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台所のゴミは捨てない
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