郷土料理「まご茶」の醍醐味

漁師が大好物のまご茶。
   山本さんが日戻りガツオで「まご茶」を作ってくれました。この伊豆半島西海岸一帯の漁師料理は、いわばカツオの茶漬け。醤油、みりん、おろしショウガで漬け汁を作り、これに刺身状に切ったカツオを20分ほど漬け込んでおきます(写真1)。次にどんぶりに温かいご飯を盛り、この上にカツオをのせて熱い湯をかけます(写真2)
〔1〕
醤油、みりん、おろしショウガの漬汁
にカツオを20分ほど漬け込む

(2)
どんぶりに温かいご飯を盛り、この
上にカツオをのせて熱い湯をかける

「これを胃袋にかき込むようにして食べるのが漁師流」という山本さんの教え通り、遠慮なく大きな音を立ててすすりこみますと、カツオのたんぱく質がみごと旨味成分に変化しています。どんなに手の込んだ料理にも負けないおいしさでした。
 
  
 カツオには鉄分、ビタミンB、タウリン、カリウム、DHAなどが多く含まれています。とくに血合いには、タウリンが100グラム中に832ミリグラム。タウリンは遊離アミノ酸の一つで、血液中のコレステロールを下げ、肝臓の解毒能力を高める働きがあります。酒飲みにはなんとも心強い味方なのです。

●シンプルでおいしいカツオ料理
カツオの血合いのたたき

てこねずしは志摩半島の漁師料理
カツオのたたき



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CONTENT
曳縄漁法で沿岸のカツオを狙う
船を走らせながら仕掛けを流す
日戻りガツオのおいしい理由
魚を誘うアタマの輝き
郷土料理「まご茶」の醍醐味






山本賢さんがいとなむ民宿
「大和丸」
(рO558・55・0100)

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