-----三陸漁場を背景に養殖業が注目される志津川湾(P4)-----
宮城県・志津川漁協
潜水士に出会う
佐々木重利さん
市場で出会った佐々木重利さんは、志津川に2人しかいない潜水士の1人だ。この道37年のベテランで、ウニなどを年間4千万円水揚げするという。「10分くらい沖に行った場所で潜ってみたけど、海底が悪くなってるなあ」と心配顔。なんでも磯やけが進んでいるらしい。ウニの漁期は4〜7月で8月は休漁、9月一杯は身のあるウニを販売し、10月に入ると稚貝の放流作業が始まる。

カキの養殖生簀へ

沖合いの生簀で養殖ガキの水揚げ作業が行われていると聞き、早速、高橋さんに漁協の船で現場まで連れて行ってもらうことになった。
養殖ガキの作業船
途中、海面のアチコチにはいろんな生簀や多数の浮きが見え、船はそれらの間をぬって目的地まで走るのだが、まさに養殖業の盛んな湾だということがわかる。乗船させていただいた『第8昇和丸』は水揚げの真っ最中で、“カキ揚げ機”の音が炸裂していた。垂下式の養殖で、長さ1mほどの樽の下から立派に育った鈴なりのカキが引き上げられ、機械の力でロープからはずされる。透明度の高い海中から徐々に姿を現す見事な殻付きカキを見ていると、“海”という自然の偉大さを感じてしまう。
 
養殖ガキの水揚げ作業
この日水揚げされていたカキは、昨年の4月に石巻から持ってきた種苗を種付けして養殖場に吊るした物。約18ヶ月後の翌年10月までゆっくり海中で育てる。中には大型の物を1年後の3月に出荷する“1年っ子”と呼ばれるカキもあるそうだ。
 ロープからはずされたカキはプラスティック製のカゴに収められていくが、1本のロープから3カゴ分の殻付きカキが取れる。殻を取ると、1カゴで約2`の“ムキカキ”になるらしい。
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