----- 三陸漁場を背景に養殖業が注目される志津川湾(P5)-----
 
宮城県・志津川漁協
クロソイの養殖生簀
養殖魚の生簀

カキ養殖場を後にして帰る途中、海上で養殖生簀の整備をしていた阿部剛さんに出会った。メバルとクロソイの養殖をしているという。クロソイの生簀(10m×10mの正方形)を覗くと幼魚が元気に泳ぎ回っているのが見えた。「餌は3年魚のメバルには3日に1回シラスを、クロソイには毎日ペレットを与えている」という。阿部さんの家では他にホタテ・ワカメ・ギンザケの養殖もしているが、経営について聞くと「ギンザケが足を引っ張っているけど、それ以外はまあまあだね」と答えてくれ、再び仕事に戻っていった。気がつくと、海上にはかなりの波が出はじめ身震いするほど気温が下がってきた。


カキは海水殺菌タンクで12時間
カキは殺菌海水に入れて置く
船を降りると、海岸沿いに北に行った所にある袖浜のカキ工場に向かった。途中には荒島を望むきれいな人工ビーチや、釣り客などの多い民宿も建ち並んでいた。
 工場の内部はすでに今日の作業を終えきれいに整頓されていたが、前の岸壁ではさっき養殖場で見たカキが水揚げされていた。あとを追っていくと、工場の裏手に大型のタンク(170cm×170cm)が19台あり、1タンクにカキの入ったカゴが24個ずつ入れられ上部から噴水のように水が降っている。これは海水を殺菌した水で、カキをこの中に12時間入れておくと「浄化してプランクトンを吐き出す」そうだ。2001年から漁協が自主的に開始したものだ。カキの殻をむく作業は朝5時から午後2時までで、生産者は前日の夕方までに水揚げしたカキをいったんこのタンクに入れることになっている。

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クロソイの養殖生簀
カキは海水殺菌タンクで
12時間


カキ工場を見学
定置網の秋サケ
進水式に遭遇
婦人部の活動